2020年2月20日木曜日

社会実験

COVID-2019に感染してクルーズ船の乗客2名がなくなりました。初春の海を楽しみに出かけたのでしょうに・・・ その海が美しかったことを願うばかりです。

症状が出てない2000人超は下船して自宅に戻られることになりました。これは社会実験のようなものです。前例のない事態なので、今回の結果、そのまま感染が終了すれば、この処置が適切だったことになります。もし蔓延したら、この対策はダメだったということになります。

そうなった場合には下船した乗客が責められるかもしれず、また別の苦しみが生まれるかもしれません。仮に蔓延したとしてもそれで責任を感じることはありません。これは、その方法をとった政府の選択の結果です。ただ、ほかにどのような対応が可能だったか。今後、多くの研究が生まれるでしょう。次はもっといい方法が取れるはず。

おそらく、現在症状が出ていない下船した人は、仮に感染していたとしてもウイルスを周囲に蒔く確率はそれほど高くないはず。最悪でも家族に感染がでるかどうか。現に、交通機関の中での感染はほとんど起きてない、つまりそれ以上は広がらないだろう、という判断でしょう。

その反面、長時間、近くにいると高い確率で感染することもはっきりしています。一人発症者がいれば、大抵、周りには感染者は出てます。つまり、新型コロナでもやはりこれはインフルエンザとほぼ同じ。COVIDでは治療薬はないですが、少し前まではインフルエンザも薬はありませんでした。ときにはひどい大感染を引き起こしながら、我々は何とかしのいで、この文明を進めてきました。

それにしても、クルーズ船の場合、基本的にリスクがあまりに高い。感染症に限らず、緊急時にあれだけの人数に対処することはできません。造船業も観光地もそこに活路を見出さざるをえない社会の構造があるのはやむをえないにしても、人はなぜに乗ってしまうのか。おそらくあれだけの大人数なので、逆にそれが安堵感を生んでるということかと思います。これもある種のバイアス。

中国では、死者の数は相変わらず直線的に増えてますが、感染者数は昨日の段階で大幅に減りました。強烈な隔離圧力はさすがに有効なようです(追記、数え方を元に戻しただけでしたが、それにしても大分減ってます)。それを行わなかった(行えないと思いますが)日本ではどうか。息をひそめて見守るしかありません。1ヶ月後に、答えはわかります。

ただ、韓国での教会での集団感染を受けて、中国以外でも、大規模な隔離が必要になりそうな気配です。ものすごい数の感染者数になるようで、スーパースプレッダーでしょうか。感染はしても重症にならなければいいわけで、全員が早く回復するよう願っています。早い時期での抗ウイルス薬の大量投与が有効かもしれません。