Jリーグの試合の中止。はじめて、村井チェアマン、えらいと思いました。各リーグの代表との話し合いでは結論を得られなかったとのこと。経営的な損失がものすごいので、こういうときは、トップが決定を下すしかありません。中止にして死ぬ人はいませんが、決行すると死者が出るかもしれない。
こういう事態に対して、たいしたことない、騒ぎすぎ、という声も聞きます。そういう声は、マスクはしないでがんばる森さんをはじめ、高齢の人が多い印象。一番被害が大きいのですが、それはおそらく、それまでの大部分の人生では災害と云っても想定内のことが多く、とくに前世紀の後半は比較的平和な時代が続いたからでしょう。
私も高齢なのでそういう気もします。だいたいなんとかなった、そんな時代でした。だけど、おそらくそれは地球の歴史の中では例外的に平和な時代。神戸、東日本大震災を皮切りに、まあ大丈夫さ、が通用しない時代、たぶんそれが普通なのです。そんなに地球という系は安定したものではないでしょう。
若い人は、生まれたときから大震災がいくつも続き、大規模な台風被害を目の当たりにして育ってきています。予想もしないことが普通に起きること、これが彼らの日常でしょう。
311の直後を思い出します。毎朝起きるとすぐに格納器の温度を見てました。機器の異常で急に上がったときは心臓が痛くなったものです。今はそれが感染者数に代わりました。増加数が毎日同じくらいなら大丈夫、そのうち減るはず、だけどもしそれが指数関数的に上がり出すと。。。
(追記、
https://hazard.yahoo.co.jp/article/20200207
にあるグラフです。国内のほうはどうも上がり方がよくない)
そうならないように検査数を絞ってるという話もありますが、重病者が出るとそうもいかないはず。
あまりにも政府、厚労省がなにもできないので業を煮やした専門者会議が声明をはっきりと出してくれて、これが効きました。これで、今まで声を潜めていた医療関係者もようやく言えるようになりました。かつて見た光景です。想定外の時代には、日本では政府や官僚は役に立ちません。自分らでできる事をやるしかありません。311のときと同じ。
万が一に備えて、うちのラボでもDNAを合成して、COVID-19のRT-PCR検査をできるようにしました。技術的にはいつもやってることで、学生でもできます。数十サンプルくらいは裁けるはずです。そうはならないことを願いますが。
追記
卒業式、入学式はともかく、サークルの追い出しコンパをどうするか、相談が来ます。答えはわかっていても、やはり聞いて皆を納得させないといけない、ハプトさんの辛さを想い、こちらも辛くなります。