2020年12月31日木曜日

fc2に移ります

 あまりにこのグーグルブロガーが使いにくくなったので、あきらめてFC2に移ります。こちらです。

https://janushons.fc2.net/


2020年12月29日火曜日

緑内障にニコチンアミドが有効

 前にも書いた、緑内障にニコチンアミドが有効か、という話、ずっと行っていたオーストラリアのメルボルンにあるCentre for Eye Research Australiaでの臨床試験の短期間の結果が夏に出ていました。

https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ceo.13818

ニュースはこちら。

https://medicalxpress.com/news/2020-07-vitamin-b3-glaucoma-patients-clinical.html

49名の緑内障患者を2つに分けて、6週間のセットを4回、偽薬かニコチンアミド、入れ替えて投与し、各セットの後で診察して数値を取ってます。I群では偽薬を2セット続けて、その後、ニコチンアミドを0.5g錠剤を一日三回、計1.5gを6週間、ついで1.5g錠剤を朝晩に飲む3gのセットを6週間行いました。これで、同じ人で、ニコチンアミドが偽薬よりも有効だったかを知る事ができます。

評価に使った数値は光に対する網膜の応答で、少々、専門的ですが、どれくらい見えてるかの定量化になるのかな。


 AとBでは異なる網膜の活動を示していて、最初のニコチンアミド1.5g/dayよりも次の6週の3g/dayのほうがより高い数値を示してます。CDはまとめで、1.5g/dayと3g/dayをそれぞれ6週間投与すると平均12.6%の改善が見られています。視野については、ニコチンアミド投与された27%の人が改善され、これは偽薬では4%の低下だったとのこと。

これは眼圧とは関係がなく、ニコチンアミド投与しても眼圧は変わらなかったそうです。つまり、他のところで効いていて、たぶん網膜神経節細胞での代謝の変化だろうと考えてます。他に言いようがないでしょうが。

これは12週という短い時間での検討なので、もっと長い時間でどうかというのは、現在進行中だそうです。量については、3Gというのは経験的なものといってて、長期的にはまた変わってくるかもしれませんが、ニコチンアミドはこの研究でもほとんど副作用が出てないので、緑内障で使わない手はないのかもしれません。ただ、長期的に使うと悪くなるという可能性も0ではないので、やはり、待てる人は待ったほうが良いでしょうか。ともかく、緑内障の有力な治療となりそうな感じはします。

カモスタットが新型コロナに有効だった報告2例

 まったくニュースにもならないですが、先に書いた、カモスタットが新型コロナのICUでの治療において有効だったという報告が2つ見つかりました。いずれも数は少ないですが。カモスタットは、飲み薬でウイルスの細胞への侵入を防ぎます。膵臓炎や逆流性食道炎の薬で長く使われており、安全性が高いものです。タンパク質分解酵素阻害薬です。

ひとつはドイツの名門、ゲッティンゲン大学のICUからのものでこちら

https://journals.lww.com/ccejournal/Fulltext/2020/11000/Camostat_Mesylate_May_Reduce_Severity_of.16.aspx

3月から5月の間にICUに来た新型コロナ患者11名に対して治療を行った結果です。対象はヒドロキシクロロキン(HQ)で、これは何の効果もないことがわかってるので、無処置に相当するとしています。実際に、HQで処理した群では8日間で、ほぼ変化ありません。臓器不全の指標で見た場合のデータがこちら。

左がカモスタットで、右がHQ。カモスタットは6人のデータですが、4人が大きく下がって改善しており、2名は増えていて悪くなってるようです。HQではほぼ5名いずれも8日後でも同じようです。このほか、全般的に炎症の数値を下げているといってます。ただこちらは幅が大きく、示されたデータではよくわかりませんが。

もう一つは韓国からの報告。
https://www.medrxiv.org/content/10.1101/2020.12.10.20240689v1
ソウルメディカルセンターに8月1日から9月20日に新型コロナ陽性になった患者について、Foistar (カモスタット、7名)とカレトラ(11名)投与群の2つに分けて、その結果をまとめたものです。カレトラは当初は効果が期待されましたが、結局、臨床効果はないという判定になっているので、こちらが結果的に非投与群とみなしていいかと思います。
ここではCRPという、健康診断でも使われる炎症の指標を用いています。おおまかな重症度の目安です。入院前と7日後の結果がこちら。

わかりにくいのですが、下2行が、高かったCRPの数値が下がったか、上がったままか、の人数を示していて、Foistarでは7名中6名が正常値になり、カレトラでは20名中11名が正常値になり、7名は上がったままということです。nが少ないのですが、Foistarのほうが6/7で86%、カレトラは11/20で55%となり、Foistarが効いてるらしい、という結果です。

いずれも数がかなり少ないのですが、比較対象はしっかりできるので信頼おける感じはします。世界中で進められる治験ですがなかなか結果が出てこないのは、今となってはカモスタット単独となにも処理しない、という群を作ることが難しいからです。後者は倫理的に許されません。なので、このように結果的に効果がないとされた群との比較しかなく、なかなか数がとれないようです。

これらの結果からすると、カモスタットはものすごくよく効くわけでもないけど、理論的に効くはずだ、ということが実際の患者においてもある程度は確認できるように思います。ただ、この薬、理論的には早期に最も効果があるはずで、中等度以降の免疫暴走による症状には効果ないはず。本来は早期に比較試験が行われれば一番良いのですが、それは難しいのかな。日本では、臨床の現場ではカモスタットよりも点滴で使うナファモスタットのほうが使われてるようです。それはともかくとして、一般人に何ができるかと考えると、投与にある程度の注意が必要とはいえ、カモスタットでは副作用がほぼたいしたことがないことから、感染リスクの高い仕事で、熱が出てきたらとりあえず飲んどくというのはありかもしれません。
ただ、その結果、直ってしまって隔離されず感染を広げるということになりかねないのかどうか、は難しい問題です。

2020年12月22日火曜日

新型コロナのスパイク蛋白の変異N501Y 追記

 英国でも猛威を振るっている新型コロナで新たにスパイク蛋白S1のN501Yの変異が見つかり、これが感染拡大と相関があるらしいと緊張が走っています。英国からの移動制限がEU等各国ではじまりました。

COVID19ウイルスもほかのRNAウイルスと同じで変異は絶えず発生してます、凶悪なものに変化することも希にあるでしょうが、ほとんどの変異は何にも変化なく、どちらかというと、消えたり、弱毒化する方向に向かいます。先に報告されたスパイク蛋白D614Gの変異では重症化は起こさないものの感染力が増すことが示されました。実験的に証明されたわけではないですが、このN501Yも細胞への結合を増して感染力の増強に関わるのかもしれません。

このS1蛋白は新型コロナが引き起こす妙な症状と関係するのかもしれません。S1がウイルスから剥がれて体内を回ることは知られていますが、これが血液脳関門もなぜか通過することがマウスの実験で報告され、海馬や嗅覚に入って炎症を起こすことが示されました。こちら。

https://www.nature.com/articles/s41593-020-00771-8

脳だけでなく、腎臓、肝臓にも影響するようなのでやっかいです。今回の変異がこのような作用を増強しないことを願うばかりです。おそらくこのウイルスの高い致死率はこういうウイルス蛋白自体の毒性も関係してるのでしょう。

米国退役軍人のデータでは、新型コロナはインフルエンザの5倍くらい致死率が高いことが報告されました。こちらが原報

https://www.bmj.com/content/371/bmj.m4677

ニュースはこれ

https://www.eurekalert.org/pub_releases/2020-12/wuis-cpa121520.php

ところで、先に書いた、オーストリアで鼻吸入型が感染予防の治験になってるカラギナンは、結局、以下のような組成で作って、喉スプレーにしてます。カラギナンは、湯煎で溶かす必要がありますが、それさえやればさくっと溶けます。お菓子作りと同じ。安全性の高いプロピオン酸ナトリウムを雑菌増殖防止に使い、ただ、これだけでは何の味もなくてまずいので、楽天で買ったミントの結晶をざくっと入れました。結晶はほとんど溶けないので、スプレー容器に残ってます。ミント、メントールにも抗菌作用があり、もともと炎症を抑えるものとして古来から使われてきたものですが、何よりも味が格段によくなりました。

イオタ-カラギナン 0.2 g/100 mL 

プロピオン酸ナトリウム 0.5 g/100 mL 

ミント結晶(適当)

あまり大量に入れておかないで、残りは冷凍して、雑菌が増えないようにしてます。滅菌などしてないので、ほんとにこの組成で雑菌が増えないか菌を入れて試してみたところ、大腸菌はほぼ増えず、持ち歩いてもいいかな。ただ、これがほんとに新型コロナの予防になるのかはわかりませんが、炎症を抑える作用はあるはず。前線での防御は大事です。誰か、これいる?

追記

このN501Yの変異は特に新しいものではなく、9月から報告されてました。ほんとに感染力が高まってるのかは、どこにもデータがなく、ジョンソンさんがいってるだけ、ということもないでしょうが、何ともわかりません。その割に世界中に規制が強化されて、日本でも英国からの入国が制限されるようになったようですが。

さらに追記

インフルエンザの5倍の致死率というのを間違って5%にしてしまってました。ひどい間違いです。ごめんなさい。5%ならいいのだけど。ところで、4月に有効ではないかという報道のあった吸入剤オルベスコ、残念ながら臨床試験の結果、新型コロナには効果ないそうです。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2020122300862&g=soc

がっかり。折角入手しておいたのに。ただ、どうも効かないらしいというのは、うちの呼吸器の医師もいってましたが、やっぱり。この試験は数が少ないのですが、少なくともあんまり効くものではないことはわかります。

もっと追記

この変異が急速に拡大し、日本にも入ってきてるということがあきらかになり、新規入国禁止措置がとりあえず1月末まで急遽取られることになりました。極めて深刻な事態です。英国では新規感染の6割がこのN501Yだそうで、これがロックダウンしている英国での急増の要因でしょうか。この数値からすると、これを止めるのは相当難しい。各国において再び外出禁止するありません。それにしても、こんな中で、飲み会開いてる人間がいる事が信じられない。まったくひどい正常性バイアス。学ばない人間はいつでもいて、感染は彼らの無知が拍車をかけます。

もっともっと追記

スパイク蛋白のN501Yの変異とはいっても、この変異体には他にも変異が沢山含まれていて、69-70の欠失、144の欠失、N501Y、A570D、P681H、T716I、S982A、D1118H を持つものが、問題視されているそうです。N501Yだけならば、既に出てたので、なぜ今頃と思ってましたが。

2020年12月19日土曜日

本命登場

 塩野義が新型コロナの蛋白を用いたワクチンの1/2相試験を開始しました。蛋白生産は時間がかかるので、これは仕方ありません。十分早いと思います。米国ではノバドックス社がすでに3相試験は英国で行われていて、塩野義の先にいってますが、自分の国では、なぜか製造体制の確立に時間がかかっているとかで、これから3相試験の申請だそうです。英国の方で先に結果が公表されるようです。

蛋白をワクチンとして用いるための技術は、これまで十分に長い時間をかけて検証され、安全性について確立しています。ワクチンなので、一定の副作用は必ず起こりますが、長期的な副作用はないはずで、抗体がちゃんとできて長く作用する事が確認さえできれば、安心して打てます。但し、普通は数年かけて試験を行います。ただ、蛋白ワクチンの副作用はほぼ急性で、長期的な、たとえばガンになるリスクの増加などは、まず考えられないので、3相の試験までやれば、だいたいはOKなはず。

塩野義はこれから試験を1年くらいかけて行います。来年末には使えるようになるのではと期待されます。ノバドックス社のが日本で使えるのか、わかりません。政府は買ってないのじゃないかな。

こういうのができてきてるので、そろそろRNAワクチンは却下してもいいのではという気もします。この数ヶ月間のラグを待てるかどうか。既に、どの戦争よりも被害者が多くなっている悲惨な米国の情況では、待てないとは思います。RNA自体、リポソームを用いる技術、いずれも、不確定の要素が多いのが心配です。とはいっても、それほどひどい副作用はおきないのではないかとは思いますが。感染リスクとどちらが高いのか、慎重な、難しい判断が必要となります。ともかく私は来年末まで塩野義(か他社の蛋白ワクチン)のを待つつもりです。

2020年12月12日土曜日

何をいっても無駄だと

何をいっても無駄だというあきらめ、そんな無力感、最初からのあきらめ。これが特に日本の若い人たちの間で広がってるような感じがします。子供でもわかるような明らかな矛盾があるのに、都合の悪いことは認めない、一般人はできなくても、それができる権限があるならば、堂々とやってしまう、それを恥ずかしいと思うことすらない、そんな政権をもつ社会にこれから出て行こうという若者に、希望を持てといわれても持てるわけもありません。

新型コロナの対応をめぐる政府のやり方を見ていると、特にこれを感じます。沈着冷静で知られるドイツのメルケル首相が、あれだけ強い言葉で大きな身振り手振りで全身で感情を込めて国民に年末の過ごし方を訴えかけているのに、この国では総理大臣が、ニコ動で、これから検討するところです、と知り合いの報道関係者にこやかに答えることしかしない。トップに立つべき人と、そうすべきでない人の違いがあまりに鮮明でした。もしかするとドイツの若者はメルケルさんのようにはなりたいと思っても、日本の若者は総理大臣ですらあれくらいしかなれない、と思ってしまうでしょう。トップは大事なのです。なってみないとわからないということもあります。

新型コロナの診療に関わる医師に聞くと、この病気は、これまでの診療の常識が通用せず恐ろしい、といいます。肺炎が治まりそろそろ退院かと思ってレントゲン撮ると肺がまた白くなってる、ひょっとしてどこかでミスったのではないかと青くなってカルテを見直すことも珍しくないとか。軽症だったのにいきなり亡くなってしまう例も珍しくありません。医師だけでなく、転職の自由の効く看護師が辞めていくのを責めることはできません。

新型コロナにかかった場合、本来の担当は呼吸器内科です。だけど呼吸器内科は大抵は人数が少ない科で、呼吸器内科の医師がいない病院も大きな市町村であってもよくあります。福島だといわき市とか。ただ、この病気では呼吸器内科医が診てもできることは大体決まっているので、各病院にプロトコールを送り、救急など各科でそれに沿って緊急対応しています。ほかの病気ではこんなことはありません。極めて異常な事態です。医師は、ベテランであるほど専門外のことをさせられていることに大きなストレスを感じています。

大災害になってる大阪。医療機関にコロナ対応にしてくれとお金を積んでます。これまで大阪では医療従事者の育成は軒並み削減していて、代わりに政治ゲームにうつつを抜かし、この時期に住民投票に膨大な費用と人力をつぎ込み、結果、自分たちの好きなようにはならなかったら、政治ができたことに満足した、というコメントを残しました。そんな為政者のいうことに医療機関が本気で従うわけもありません。ただその政治家は住民が選んだわけで、現在の医療危機、既に失われてしまった多くの人の命は自らの選択ではあります。

政府は、自分たちの支持基盤が観光業、飲食店業界なので、GO TOを取り下げないことに不思議はありません。それより恐ろしいのは、そう上からいわれればどんな情況でも政府のいう事に素直に従って、脳天気に観光地をめぐり忘年会をする国民の方です。確かに、いつの時代でも国はいつでもそういう何も考えない国民を育てようとしてきました。日本学術会議会員で政府に反対した委員には新任を拒否したのはそのわかりやすい例。だけど、多くの先生たちはそんな中でも、いつの時代でも、学生には自ら考え、判断して行動するようにと教育してきたはず。戦争もこうやってはじまったのかと、うすら寒い思いがします。

2020年12月4日金曜日

RNAワクチンの副作用に世界はどう耐えるか

 英国を皮切りに、EU諸国ではファイザー社のRNAワクチンをまず医療従事者に投与されることになりました。フランスやオランダ、デンマークでは1月からとか。個人的にはこのワクチンは勘弁して、とは思いますが、やむをえない措置とは思います。欧米での多くの医療従事者の場合、リスクがあまりに高く、ワクチン接種によるデメリットよりも遙かに大きいのは明白です。

ただ、この接種がはじまると、抑えるという結果が明らかになるのは来年夏以降で、それまでは、おそらく副作用のみがマスコミを賑わすことになりそうです。どんなワクチンでもある程度の副作用はあります。どこまでが許容範囲か。

このRNAワクチン、BNT162b2、はCOVID-19スパイク蛋白をコードするmRNAを修飾して、LNP、リン脂質ナノ顆粒の中に封じ込めたものです。このLNPは薬物投与の新たな手法で、RNAのような不安定な(というよりは分解されやすい)ものに最適。RNA自体が、生体のものとはちょっと違うものに置き換えられていて、分解されにくくしているようです。おそらくファイザーのBNT162b2とモデルナの1273の違いは、顆粒の表面の処理、あるいはRNAの修飾の方法か配列の差によるのでしょう。

ワクチンが効いてる、という結果がでる夏くらいまで、短期的な副作用ばかりが出てくるので、ワクチンを受けないほうがいい、という風潮が出てきそうな気がします。私はあんまりリスクが高いとは思えないので当面は受けるつもりはないですが、リスクの高い人は受けたほうが良い。ずるいかもしれませんが、これは一人一人で判断するしかないところ。いまでも喫煙する人も大勢いますが、長期的な副作用は明白でかなり深刻でも、本人にはメリットがあるという判断でタバコ吸ってるわけで、このようなことはタバコほど重篤な被害でなくても、アルコールや、あるいはジャンクフードなど多くあります。自分で決めるしかない。

開発されてるワクチンの中では、従来の蛋白由来のもの以外ではこのRNAタイプが一番安全性が高く、深刻な副作用はおきにくいはずです。RNAをLNPを用いて投与するなんていうのは人類史上初の試みなので、想定外のことが長期的には起きる可能性もありますが、短期的には、普通のワクチンの副作用と同じくらいだろうというのがこれまでの小規模での結果のようです。来年中には短期的な副作用についてリスクの高い人を中心として大量の情報が集まるでしょう。一般に広がるのはそれからと思います。

ワクチンはともかくとして、簡単で安全な治療薬の開発を願います。なかなか治験の結果が出ないのは、今では効くのは全部投与してるので、特定の薬剤が効いたかどうかの判断がつかなくなってるから、と、呼吸器内科の先生がいってました。誰でも、人類のためよりは、自分だけは万全を期して治してもらいたいものです。

とはいっても、数が沢山集まれば、解析によって答えは出てくるでしょう。この前書いたカラギナンや、カモスタット等で細胞への侵入を防ぎ、症状が出てきたら、デキサメサゾンで症状のほうを抑える、という方法で、何とかしのぎたいところです。そういえば、よく似たオルベスコは、ちっとも効かん、と彼はぼやいてました。折角、オルベスコはウイルスの増殖を抑えるということもわかってたのに、がっかり。ま、タイミングかもしれませんが。

追記 2021/08/29

来年、つまり21年中にデータが出てそれから一般に広まるだろうと書きましたが、さらに加速されて夏までにはほぼ半数の国民がワクチンを受けるまでに広まりました。現実は想定を越えて進んでいます。デルタ株のような強力なのがこれから1年で蔓延するとは思いませんでしたが。その中で、モデルナのほうの副作用、異物混入が問題になってきています。この件については、次のブログの方に書きました。https://janushons.fc2.net/blog-entry-55.html 段々わかってきているような感じはします。

2020年11月24日火曜日

カラギナンで新型コロナ予防という臨床試験

カラギナンというゼラチンのような作用のある海草抽出物、多糖類が新型コロナに対する予防効果があるかを調べる第IV相の試験が医療従事者を対象にオーストリアで行われるというニュースが出てました。これはオーストリア・ドイツ圏ではすでに鼻スプレー、喉スプレー、トローチとして売られているようです。

 https://www.b3cnewswire.com/202011202154/marinomed-biotech-plans-clinical-trial-with-carragelose-nasal-spray-to-investigate-prevention-of-covid-19-infection-in-frontline-healthcare-staff.html

鼻スプレーなどはこちら。

http://www.coldamaris.at/coldamaris-rachen.html

カラギナンは食品添加物として、アイスクリームの粘性を増したり、あるいはいわゆる増量剤にも使われてるのかな、ありふれたもので、日本でもアマゾンなどから買えます。こんなものが、と調べてみると、きっかけはこの論文でしょう。pdfです。

https://media.marinomed.com/fa/45/58/2020-07-28-224733v1-full.pdf

まだ査読されてなくて、bioRxivにおかれてます。これは培養細胞を用いて新型コロナの感染性を調べたものです。カラギナンには3つのタイプがありますが、この図を見るとこのうちのイオタ型が一番よく効くのがわかります。



ただ、この図を見るとCMC、ごくありふれたねばねばをだす薬品でもある程度は感染を抑える活性があることがわかります。また、ここは利益相反がばりばりなので、どうかなあと持ってほかを探すと、特許情報もあり、こちら。

https://patents.google.com/patent/JP5647518B2/ja

特許情報なので長いですが、ずっと読んでくと、すでにコロナウイルス(但し新型ではない)を含む様々なウイルスに対して、特にイオタ型カラギナンが細胞への感染を抑えることは前から示されているようです。なおウイルスが来たときにこれがあることがカラギナンの抑制作用に必要で、前もって細胞をカラギナンで覆っておいてもダメらしい。ともかく、カラギナンの作用があっても特別驚くようなものでもないということはわかります。

先に書いた、アズレンとあわせてこのイオタ型カラギナンを使って、喉スプレーやうがいなどに使えば、新型コロナへの感染予防に良さそうには思えます。冒頭に書いた臨床試験はこのための試験ですが(アズレンは無いにしても)、こんな安く手に入って無害なものなら作ってみようかな。イオタ型はパンナコッタ専用ともいわれてるそうで、カルシウムがあるとすぐに固まるらしいので、調製方法に要注意かもしれません。自分で作るときは雑菌が生えないようになにか安全な防腐剤を加えておく必要がありますね。

2020年11月20日金曜日

早くアルコールを抜きたいとき

アルコールの代謝は意外と遅く、飲んだら翌朝まで残るものです。年の暮れも近づき、大学から厳しくお達しが来ます。ついつい飲みすぎてしまったとき、翌朝の運転は恐ろしいものがあるかもしれません。なお私はそもそも免許を持ってないので、この恐怖はvirtualですが、人を見てると、どきどきすることがあります。

早くアルコール濃度を下げるのにどうしたらよいか。血中のアルコールはもちろん腎臓によっても代謝されますが、実はその割合は小さく、呼気によって出ていく量のほうが大きいことが1世紀前から知られていたそうです。つまり呼吸を激しくすれば血中のアルコールは減るということ。だけど、これはすぐに過呼吸になるので、あんまり現実的じゃありません。呼気検査を受けるとき直前にやれば多少は下がるのかもしれませんが、まったくお勧めしません。

というのはともかくとして、これには、炭酸ガスを含む空気を吸えばいいのかもしれないという論文がトロント大の麻酔科からScientif Reportに発表されました。

この実験では5人の被験者に1Kgあたり0.5gのアルコールを5分間のませ(つまり少量の飲酒ではあります)、5.5%炭酸ガスを含む空気を吸わせました。これを等炭酸ガス過呼吸というそうです。Fig1にその結果がありますが、大体90分くらいすると、血中のアルコール濃度は1/3くらいにさがりました。なおこれにはリバンドがあり、この空気を吸わなくすると、また濃度が上がったそうですが。

ということは、細胞培養に使う炭酸ガスインキュベータに頭を突っ込んで2時間くらいいればいいのかな。そんな漫画みたいなことしなくても、5%炭酸ガス/空気というボンベがラボにありました。これを吸えばいい?

だけど、呼吸には酸素濃度は厳しく20%である必要があり、10%になると意識を失い8%で死ぬので(6%では一息で死亡)、一般家庭で試してみるのは危険です。こんなことに命はかけないようにしましょう。だけどがんばって気を失わないように袋を口に当てて過呼吸を続けると多少は早く抜けるのかもしれません。酸欠にならないように要注意ですが。

となると、あんまり役に立たない知識でしたが、水飲んでもだめなのね、ということはわかりました。

2020年11月15日日曜日

Win10を20H2に更新するとVaioがネット不通に

20H2はWindows10の新たなversionで更新することができます。ただまだ、強制的にするようにはなってません。休日、将棋を見ながら遅いブランチをとったあとで、ノートPCVaioのVJS1111で止めていた更新を解除して、この20H2を入れてみました。かなり時間がかかって、再起動して更新完了。ところが、ネットがつながっていません。

不思議なのはネットワークアダプタは動いてるように見えて、WiFiを検知しています。だけどインターネットはつながらない、と表示されます。ルーターも調べたものの特に異常はありません。ほかのデバイスではWiFi経由でネットにつながります。ではとLTEでネットにつながるかと調べると、こちらも、アダプタは動いてるようですが、インターネットがありません、という表示。

Windowsのネットワーク接続のところではアダプタは有効になっていて、念のために修復もしてみても同じ。

これはどうもこの20H2の更新は私のVAIOではやってはいけないらしいということ。やむなく、WIndows Updateにいって、更新の履歴を表示する>更新プログラムをアンインストールする、で20H2を削除しようとしたものの、再起動後でもWiFiは回復しません。ただ、どうもまだ20H2が残ってるようで、ちゃんとアンインストールされなかったみたい。では、というわけで、更新の履歴を表示する>回復オプション にいって、前のversionのWindows10に戻す のところを開始。再起動後、今度は何気なく元通りにネットにつながるようになりました。ほっと一息。

やはりセキュリティのアップデートと違って、OSの更新はなるべく遅らせること、を改めて確認。普通は30日は遅らせるようにしてますが、さらに遅らせないとといけません。正月にもしかするともう一度やってみるかどうか。無駄な電力使いました。

2020年11月12日木曜日

RNAワクチン 追記

新型コロナのmRNAを成分としたファイザーのワクチンが「有効」という予備的な発表がありました。モデルナのがmRNAワクチンでは先行してると思ってましたが、さすがは大ファイザー、ネットワークが違います。ただ詳細がほとんどわからないのですが、どうもファイザーのはmRNA自体の安定性があまり改良されてない普通のRNAで、我々がRNAを扱うときと同じくらいの高い注意が必要なようです。保存は-80度は必須で、そこから出したときにはなるべく早く使いたいところ。はたしてこれを世界中に分配するときにどこまでできるか。地元の自治体などでは無理です。大学には沢山ありますし、うちのラボにも3台ありますが、どれも満杯で、空きはまずないのが普通。病院ではよほど大きくないと一台もないでしょう。ただ、ドライアイスを使いまくって配送、投与するという手はあります。

これに対して、モデルナのワクチンはRNAの分解されやすさが改良されてます。少なくとも超低温は必要としません。RNAを修飾してるのかな。この会社は新型コロナだけでなくて、頭頸部扁平上皮癌に対するガンワクチンも開発していて、高い技術力を持つようで、新しいワクチン作成企業として本命でしょう。

ただ、モデルナのワクチンでも、これでも人類に用いられたことのないもので、人体実験であることにかわりはありません。もちろん、安全性はほかの組み替えウイルスタイプなどのに比べれば遙かに高いはずですが、ちょっとわからないのは、分解されて断片になったものが何か悪さをしないだろうかということです。

短いRNA断片がいろんな生理作用を持つことはよく知られてますが、RNAワクチンが壊れた時に作られたものが、本来の短いRNAと似たような作用を示したり、あるいは生体にあるそういう短いRNAの活性を邪魔したりはしないのだろうかとは思います。もちろん、実際に入る細胞はごく少数なので、仮にその細胞内で毒性が発揮されたとしても、その細胞は死んでしまって人体には影響しないだろう、とは思います。だけど、一番心配なのは、それがガン化を引き起こすことがないだろうかという事。あくまで理論的な可能性で、起きる確率はものすごく低いとは思いますが、検証には10年以上かかります。ワクチンは普通の薬と違って、健康な人に打つので、普通の薬以上の安全性が求められ、人類初のRNA薬である以上は、それなりの時間が必要です。アデノウイルスを用いる他社のワクチンはこれより遙かに高いリスクがあり論外。従来型の蛋白を使ったものが一番安心。でもそれにしても2-3年は様子見だな。

追記

欲しいのはワクチンよりも簡単な薬。早い時期から出ていたカモスタット・メシル塩酸塩はどうなってるのだろうと、世界の治験サイトを覗いてみたところ、現在、15件の臨床研究が行われていて、まだどれも有効性に関する研究は終えてません。ちなみに今、世界中でCOVID19に関する臨床研究は4132件も行われていて、これまでかつてない件数となってます。カモスタットのはこちら

https://ichgcp.net/clinical-trials-registry/NCT04451083

安全性に関する小野薬品の試験のみが完了してます。今日、小野薬品は第三相の治験を入院患者を対象にはじめまたというニュースがありました。何にも結果は明らかにされてないのですが(治験なので当然)、少なくとも打ち切りにはなってません。これから患者が一気に増えていってるので、結果は近いうちには出るでしょう。少なくともものすごくよく効く特効薬ではない、というのがコンセンサスと思いますが、安全ならば、弱い効き目でも使いたいところです。

追記 11月15日

こう書いた端からモデルナが、高い有効性があるというデータを発表しました。やはりこのRNAワクチンでは-20度程度の冷凍保存ですむようで、何か工夫されてます。相当高い技術で、これが遺伝子ワクチンとして本命でしょう。それでも、人類史上初であることにかわりはなく、上に書いたような懸念は残るわけですが。

もっと追記

モデルナのニュースが流れてましたが、どうも、気になります。あれくらいの設備で世界を救えるようなものが作れるとは、ちょっと思えないけど、工場は別にあるのかな。あの会長さん、ちょっと怪しげだし。という印象の話はさておいても、気になるのはRNAそのものということだけでなく、それを細胞内に入れる試薬、どうもリポソームとかいわれてますが、そうだとすると、それ自体の毒性が気になります。リポソームを使ってDNAをいれたりするのは、我々日常的にやってますが、問題は細胞毒性。必ず出ます。これはもう何十年も改良され続けてますが、それでもやはり毒性は出るので、おそらくワクチンもリポソームを使って入れるのなら、同じ問題はあるでしょう ←これは間違い。リポソームですが、LNPというdurg deliveryを使います。あとで書きます。

2020年11月8日日曜日

ようやく

 ようやくメディアが当確を打ってきました。寝る前にペンシルバニアで99%開票となりすでに3万票近く差がついていたので当確にしないとは随分慎重だなと思ってましたが。休日の朝にしてはちょっと早かったけど目が覚めたときにすぐにスマホでチェック。この当確をうけてバイデン氏とハリスさんが勝利演説を行いました。BBCとCNNで見てました。ハリスさんの英語がとってもわかりやすく良い感じ。そのぶん、バイデンさんの東部訛りとちょっと難しい言葉に苦戦しましたが、だけど格調高いことはよくわかりました。

まだ確定ではないのですが、さすがに大統領権限でも一人では無茶苦茶はできないので、これがひっくり返ることはないでしょう。ただちょっと不思議なのは、この当確はメディアが打ったもので、バイデン陣営はこれを受けて勝利演説をしたこと。政府よりもメディアの方が強いということか。だけど、これは何のかんの言われてもメディアへの国民の信頼でもあり、健全なのかもしれない。政府のいうことは多くの国民はあんまり信頼してません。

これまで米国最低の大統領はというと、ウォレン・ハーディングという、1921年から3年までの大統領ということになってきました。Bob Dylanのアルバムタイトルにもなった曲、John Wesley Hardingもこの人のことともいわれてます。例によってはっきりしませんが。彼は、America firstを掲げ、移民を排斥して国際連盟を脱退し、富裕層の減税を進めて、消費の大拡大をもくろんで、これが29年の大恐慌につながったとされています。さらに政府内要職には友達で固めたのも有名。その多くが職権を乱用して汚職に走り、一人は汚職で摘発されて1年間監獄暮らしになりました。

ハーディングはアラスカへの遊説の際に食中毒になり、そのあとで脳梗塞になってやめたとか、自殺とかいう話もありますが。トランプのこの4年間はハーディング大統領とよく似てるところが多くありますが、トランプさんは友達どころか一家を要職に就けるところからはじまり、ハーディングを上回る史上最悪の大統領として記憶されるのは確実。アメリカの負の側面を世界に晒しました。

世界にとって、彼がいなくなるのは喜ぶべきことです。共和党の理念自体は人種差別、文化への軽視とは本来は無縁で、優れた人も大勢います。なのに何でこんなのが出てきたのか、これは今後、多くの研究の対象になるでしょう。こういうファミリーのために、世界がエネルギーを使ってる余裕はありません。

いかに彼が地味かというのは、私の使ってるATOKのちょっと古いのでは「ばいでん」とうっても、売電としか変換されないことからもわかるとおり、古すぎるというのはさておき。

2020年11月6日金曜日

食べるワクチン

 投票日の次の日は信じられない思いでニュースを見ていて、かつてその地で暮らした人間として暗然たる気持ちになってました。が、朝起きるとロストベルトの州をバイデンがとったとの女房の知らせに持ち直し、先ほど、ジョージアで逆転して、なんとかなりそうと、胸をなで下ろしてるところ。

それにしても、半数の人間がトランプの言動を見て嫌悪感を覚えないことにあらためて驚きます、なるほどこうやってヒットラーは民主的にユダヤ人大虐殺の道を歩くことができたのかとも妙に納得しました。投票所で銃を持って投票に来る人をにらみつけてる若者はまるでヒットラーユーゲントのよう。投票に行ったらこんなのがいたら、と思うとぞっとします。人間は一向に学習しません。バイデンが勝っても半数がそういうことにを支持してる情況にに変わりはなく、アメリカにはもう二度と行かないかな。一体、アメリカの理念と理想はどこにいったんだ。日本でもどんどん広がってるポピュリズムは憂うばかりですが。

いまはともかくバイデンの身の安全を願うばかりです。あんな支持者が人口の半分を占める中を道を歩いて会場に入るのは、見ているだけで冷や冷やします。まさに命がけだ。

そんな中、新型コロナが激しい勢いで広がってます。NYでは20%程度の人が7月の時点で新型コロナに対する抗体を持っていたと報じられてます。死者は米国の全人口の0.1%を超える勢いです。フランスでは、わずか一日で全国民のほとんど0.1%近くが陽性になってます。

治療法は大分進歩して重症者は減ってきてはいますが、意外なくらい新しい薬は出てきません。唯一、希望が持てそうなのは、食べるワクチンがオーストラリアで治験がはじまったというこのニュース。

https://www.businesswire.com/news/home/20201102005496/en/

bacTRL-Spikeというこのワクチンは何と乳酸菌です。この菌には新型コロナのスパイク蛋白を作るプラスミドDNAが含まれ、おそらくこの菌が小腸上皮細胞に取り込まれる際に一部のプラスミドが細胞内に放出されて、それがその細胞でスパイク蛋白を作るように仕組まれているのでしょう。ほんとに効くのか、とは思いますが、腸管免疫はバカにできません。長期的にも安全性は高そうで保存も楽で、配ればいいので広めるのも容易なはず、唯一、期待の持てるワクチンかもしれません。

追記

最初、自由党のJo Jorgensenがジョージアで6万票もとっていて、キャスティングになってることを書きましたが、この党の主張、ちらっとしか見てなかったもので、大幅に間違ってかきました。この人についてはこちらの記事が詳しい。news.yahoo.co.jp/byline/saorii/20201106-00206676/

極端な自由主義を掲げる党で、共和党に不利になったというのがこの人の見立て。たしかに内容は共和党に近いのだけど、心情的にはそうでもない気がする。ともかく、この人の記事は詳しく事実については正確なようで、この部分、速攻でカットしました。

2020年11月2日月曜日

またレディ・ガガが来るらしい

いよいよ明日が米国大統領選挙の日。トランプのあまりの卑しさに、余所の国のトップのこととはいえがっかりしてきました。ただこれは米国だけの話ではありません。ポピュリズムは世界共通の問題で、特に今はじまったものでもありません。ヒットラーだって大勢の熱狂的な民衆によって誕生した政権でした。そういう政治家がいるということは同じような人間がそれだけいるということ。

誰にも彼のような部分はあります。ただ、そこは恥ずかしいから表に出さないようにしてるだけ。日本でも同じことがいくつもおきてます。自殺者すら出たのに森友学園には関与しなかったと言い張って通した元総理、政府に反対する学者は日本学術会議員に任命してなくてもそれは大学の偏りだ、既得権益だ(このほぼボランティア団体にどこに利益があるものか)と次々に思いついたことを言い張る今の首相、あるいは都合の悪い話はデマ・フェイクというだけの大阪維新の会、どれも根は同じこと。昨日の大阪市廃止の住民投票は基本的には悪いものではないという感じはしてましたが(大阪が決めることであんまり見てないけど)、大阪維新の会はちゃんとしたシミュレーションが出せず、ただ怒鳴るだけ。トランプと同じでした。

学術会議の件は、政府の問題はひどいが、それ以前に、この組織自体が学問的に正しいことなら政府が受け入れるはず(あるいは、なければならない)という前提に基本的な問題があると思います。そんなのはお花畑でしょう。こういうものは廃止して、横のつながりのない学会同士をつないで国のあり方に忖度せずに意見できるような独立した組織を作らないとだめだろうに。私の属する学会でも意見表明してますが、政府と学会の双方に別の問題がある事を感じて、私はノーコメント。

ともかく、気になる明日の海の向こうでの選挙。ここに来て、レディガガが最後の支持集会に出てくるというニュースに、またかとひんやりする感を抱いたのは私だけではないはず。前回、最後の支持集会でレディガガがサプライズ登場してきて、ヒラリーが、thanks, Gaga とかいったのを見て、どうせエスタブリッシュメントの集いと、いやになった人が増えたのじゃないかと思っていたら、案の定。

もともと、バイデンがいいとはちっとも思えない、だけどいくらなんでもトランプよりはずっとマシという、きわめてmotivationの上がらない闘いです。レディ・ガガガガには引っ込んでいて欲しいのだが。

2020年10月22日木曜日

NVMe M.2 SSDに換装!爆速に

 SSDで速くなったと喜んでたけど、世の中には既にNVMeSSDというものがあり、これのread writeの速さはSSDの4-5倍になるという話を知って深く恥じ入り、システムドライブをNVMe 接続のM.2 SSDに置き換える事にしました。私のメインPCのどのSSDも8-9割くらいになりつつあり、そろそろ追加が必要になってきたのでちょうどいいと。

買ったのWesternDigital のBlue SN550 PC M.2-2280、皆さん買ってるのでこれなら安心だろうと。ただ、ネットを見ると、サイズがSSDよりもかなり小さい分、放熱が必要で、ヒートシンクつきのもあってこれをやらないと70度近くになったという話をよく目にします。またHDからSSDの換装に比べてうまく行かないことも多い、という記事も多い。

加えて、ちょっとややこしいのは、システムドライブが1Tで、さすがにそんなにシステムはくわないので半分をpartitionして別のデータストレージにしてたこと。だけど、システムもいちいち整理しないと空きスペースが減る一方。そこで拡張しようと、Windowsのコンピュータの管理>ディスクの管理、を右クリックで見ると、縮小はできるけど拡張はできなくなってます。システムドライブだけをNVMe SSDに換装したいのだけどそんなのができるのか。

ネットで調べると、この換装はアプリを使えば簡単という話。だけど、複数のドライブが入ってるストレージからCドライブだけをコピーするのは、有料版の機能。こういうときに使うのはEaseUS todo Backup ですが、これで無償でできるのは

のクローン、バックアップ機能くらい。なのでとりあえずNVMeをASUS Z270AのM.2のところに刺して、CドライブとデータドライブのはいってるストレージをNVMe SSDにクローンしました。中身は500Gくらいでしたが、30分くらいで完了。かなり速い。

そこでシステムドライブの入ってるSSDを外して、NVMe SSDだけで起動したところ、checking deviceとでてその下に、
PXE over IPv4
という表示が出てしばらくそのまま、ダメかと思ったらしばらくするとWindowsが起動してきました。どうやら正しくクローンはできてるらしい。ただ、このIPv4なんとかは意味あることで、あとでわかりました。

次にこのNVMe SSDのデータドライブの部分をカットしてシステムドライブをこの部分まで拡張したい。これにはEaseUs Partition Masterをつかえばフリーでできるということがわかりやってみたところ、確かにあっさり完了しました。しかし、旧システムドライブの入ってたSSDを、これで混乱しないのかなあとさしておそるおそる再起動したところ、案の定、起動しません。。。

このあたりからよくわからなくなり、幾度も再起動させてダメ、の繰り返し。これではだめだとNVMe を外して、システムの入ってるSSDだけで立ち上げようとしたところ、なぜかこれすらダメ。おかしい。

だけどこんなのでマザボASUS Z270-Aが壊れるわけもなし、ならば、とBIOSの設定にはいり、起動のところを見ると、なんとSSDが起動ディスクとして出てきません。なんだといろいろ調べると、どうやら起動の下にあるCSMという、認識するデバイスのタイプのドライバーを選んでる機能と関係することがわかりました。CSMなんて知らなかった。これはレガシーとUEFIのいずれかをあらかじめ選ぶ機能で、これによって安定化するとかBIOSの説明にあります。この辺、よく知らないのですが、SSDはフォーマットのときにGPTではなく保守的にMBRを選んでました。これはレガシーになるのかな?だけどCSMのストレージデバイスを見るとなぜかUEFIになってます。それとも再起動を繰り返してたときにCSMの設定を変えたのか?ともかくこれをレガシーに戻すと今度は元通りのSSDから起動しました。

ならばと、NVMeもMBRでイニシャライズしたので、ならばとPCIデバイスの設定をレガシーにしてみると、これも起動せず、
BOOTMGR is missing
との表示。ではと、UEFIにしてみたけど同じくだめ。だけど、このとき、NVMeデバイスは起動ディスクの選択肢に出ています。こういうとき、ネットの価格コムの口コミのを見ると、これはクローンに失敗してるからやり直しとあり、仕方なくやりなおそうとEaseUS Backupでクローンのstartボタンを押してこのアプリがしばらく準備を始めたところ、ふと、Windowsのコンピュータの管理>ディスクの管理のところをみると、このSSDの
の左端の86Mの小さな領域、システムの立ち上げに関わる部分が、アクティブ、になってないことに気がつきました。system (C)のほうはアクティブにして起動するようにはしてましたが、ここはやってなかった。これがないと起動ドライブには使えません。

ひょっとして、とあわててクローンを中止し、幸いキャンセルできてもとどおりになったので、この86Mの領域を右クリックでアクティブにして、これで再起動しました。

何とこれであっさり立ち上がり、この状態で、旧システムの入ってたSSDも自動的に別のドライブの名前がアサインされて混乱しないようになってます。これだったのか。有料版のEaseUSのシステムの移行というのは、このアクティブの設定をするだけなのかもしれない。ま、ソフトなんてそんなものです。

つまり、正しいCSMの設定は私の場合、
CSM  UEFI/レガシーOPROM
ネット (UEFIドライバにしたがこれは使わないから関係ないはず)
ストレージデバイス レガシー only
PCI    UEFI only
でした。NVMeはPCIに刺してることになると思いますが、MBRでフォーマットしたもののここはUEFIでいいらしい。またストレージデバイスも普通は起動に使うわけでないからレガシーかどうかは関係ないかもしれません。ともかくこれで動きます。

ともかくこれで換装は完了。体感は相当速くなりました。特にPRINCIPLES OF FLUORESCENCE SPECTROSCOPY や細胞の分子生物学のような1000ページ近い大きな本を開くときでも以前ならページを速くめくると表示が追いつかず数秒間は空白になってましたが、それがなくなり、物理本のようにパラパラめくりができるようになったのは感動的です。パワポも500ページを超えてくると表示が結構遅れますが、そういう遅延もほぼ消滅しました。これは大きな違いです。

CrystalDiskInfoで読み込み書き込み速度を調べると、SSDにくらべて連続読み書きではおおむね4倍速くなってるのがわかります。

ハードディスク時代に比べると一桁アップです。なお、温度はWDのDashboardでみると少なくとも普通に使ってるときは36度の平熱で安定。CrystalDiskInfoで読み書きテストしてるときでも最大51度と余裕で終わるとすぐに平熱に戻ります。フォルダ移動のために300Gくらい連続読み書きしても最高で55度どまりで、なにもつけてなくても放熱にはあまり問題ない模様。

あとはNVMe SSDのマザボへの固定が心許ないので、固定ネジをアマゾンで見繕ってASUS対応のが見つかり早速購入しました。備忘録でした。たいして期待してませんでしたが、すごい進化。

追記
ASUS用のネジ「マザーボードM.2ソケット用ネジセット SST-CA03」がアマゾンから到着。必要なのはネジ一つだけど、1500円近くしました。ともかく、これは完璧にフィットして、完成。こんな具合になりました。

ASUSの文字の下、中央の青い板がついてるのが今回買ったNVMe SSD。右側にソケットがあってそこにさしてます。ネジは左側ので、少しボードから浮くようになってます。ストレージ本体はネジの右手の黒い2センチ四方くらいのチップと思います。これに1T。まさに人類の進歩。

2020年10月17日土曜日

欧米で感染者が急増

 福島では郡山を中心に、感染者数がこれまでにない数値を出してきています。行動追跡によると駅前に集中しているとの発表。福島では一番の賑わいのところで、東京から列車一本で80分で着くところなので、これまで増えてなかったことの方が不思議ではあります。県庁のある福島市では昨日は一人でたものの、このところ、ほとんど報告されてません。駅前の賑わいの差なのかと、福島市の住民としては微妙ですが。

東京はほとんど減ることもないまま、次第に増加する兆しが出ているように見えます。ただそれでもヨーロッパに比べるとずっと少ないレベルであるのは確か。今日の感染者数とその過去3週間のデータをour world in dataから抜き出したものがこちら。


北米の2つ、米国はトランプなのでしかたないにしても、一時期500人も切っていたカナダでも増えてきています。ヨーロッパ各国は軒並み激しい増加で、4週間の夜間外出禁止令が出たフランスを筆頭に、英国でも数万のオーダーで連日増えてきています。ポーランド、チェコなど東欧でも人口比で行くと高い感染者数になっています。また、スイスでは陽性者数0の日さえついこの前までありましたが、この数日では2000人を超えてます。

北欧をみてみると、スウェーデンでは昨日は970人で、この急増具合から行くと、今日にも1000人を久しぶりに超えそうです。ここも爆発しそうな勢い。下のグラフでは数字が今の時刻の数字なのでわかりにくいですが、各週の平均値で見ると、ノルウェーではこの3週間では、大体、100、200、200人、フィンランドではちょっとばらつきますがおおよそ100、200、200名くらいでしょうか。

人口はスウェーデンが1000万くらい、ノルウェーとフィンランドが500万くらいと倍くらいしか違わないのに、総感染者数は圧倒的にスウェーデンのほうが多く、また死者数も多いのは、よく言われるようにマスクを意地でもしてないことが大きいのかな。スウェーデンでもレストランは日本とは違ったモードで結構厳しく規制してますが、マスクだけは効果ないという判断に固執してます。一度言い出すとメンツでとり下げられないのはわかりますが、人の命に関わるわけで、あとで責任が問われそうです。全体として、ヨーロッパではこのようなノルウェー、フィンランドにくわえて女性首相ががんばってるデンマークの健闘が目立ちます。

それにしてもこの要因は何なのだろう?10月に増えるというのは予測されてなかったと思います。それとも、9月にvacationから戻ってきてそこで増えていたものが一気に広がったということでしょうか?

新型コロナによりこれまでに米国では既に国民の0.1%を超える人々が新型コロナのために命を落としています。やはりアビガン、レムデシベルは微妙なようで、手軽に使えて有効な薬の試験結果が待たれます。WHOはレムデシベルは効かない、と結論しましたが、やはり。それでもレムデシベルでしっかり儲けたギリヤドとトランプの勝ち。

ほかの薬に関する臨床試験結果もそろそろ出てくる頃です。感染者数が激増してるので、これからどんどん結果も出てくるでしょう。それにしても犠牲を伴わねば結果が確定できないというのは厳しいところですが。長期的にはワクチンがいいのかもしれませんが、この数年で考えると、特効薬とはいかなくても開業医で出せるような薬が出てくることしか、現実的な解決策はないような気もします。

2020年10月9日金曜日

レビー小体型認知症治療薬、Ph2へ

 認知症の中でも最も厳しく治療薬のないのがレビー小体型認知症。私の父はこの病にかかって5年の闘病の末亡くなりました。本人がその病の進行を自覚でき、治療もないことがわかっているので、とても残酷な病気です。子供らは好き勝手に遠くにいるので、お袋が一人で看病をがんばって続けましたが、日々、壮絶さを増し、最後の1年間は施設になりました。高齢とはいえ、本人も周りも辛いものがありました。

レビー小体型認知症は主にαシヌクレインが凝集して大脳で蓄積して起きるとされてます。脳幹で起きればパーキンソンです。アルツハイマー型はアミロイドβとタウの蓄積によるとされてます。かなり対症療法的ではありますが、パーキンソン病に対する治療法は大分進歩して、30代でこの病にかかったマイケルJフォックスは、積極的に治療に取り組んだ結果、俳優として再度スクリーンに登場できるまでになりました。アルツハイマー病に対する抗体治療薬のことは前に書きました。

レビー小体型認知症はこれに対して、治療らしい治療がありません。医者もこれになるとあきらめます。父親の場合、本人の前で、治療法がなく悪くなる一方であることを散々云って、落ち込ませてしまい、ひどい医者だとお袋が怒ってました。私も医学教育に携わる人間として、こんな医師を世に出してはならないとは思います。ただ、それが医学のコンセンサスであることは否定はできません。

直りはしないまでも、治療法はあって欲しいと願います。ここで、ようやく新しい薬の可能性が出てきました。neflamapimod(ネフラマピモド)という飲み薬が米国で第二相の臨床試験において、主要目標の認知機能改善において効果が認められたそうです。こちら。

https://www.prnewswire.com/news-releases/eip-pharma-announces-positive-phase-2-results-for-neflamapimod-in-mild-to-moderate-dementia-with-lewy-bodies-dlb-301146415.html

この薬は、p38αというタンパクリン酸化酵素の阻害薬です。最近わかってきたことは、この酵素が、ストレスなどで炎症を起こしたときにシナプスで増え、それがさらに炎症を起こして神経細胞を破壊するらしいということです。ならばこれを抑えればいいだろうというわけで出てきたのがこの阻害剤。

細胞レベルでの試験では、アルツハイマーで損傷することがわかっているエンドサイトーシスの機能を正常に戻す作用があることが示されてるそうです(この論文は発見できず)。そこで、これをアルツハイマーの患者7名(125mg)と9名(40mg)で試したところがこちら。


上が短期記憶、下がエピソード記憶。12週間のテストです。記憶のテストで明らかに量に応じて改善が見られてます。ただし、認知力には変化は見られなかたそうです。この結果、数が少ないことと、なぜbase laneのところで投与群に差があるのか、わかりませんが。

これはアルツハイマーの結果ですが、レビー小体型認知症の治験でも、有効であるという判定がついたという発表が、詳しくは11月の13th Clinical Trials in Alzheimer's Diseaseで発表されるそうです。期待が持てそう。ただ、p38αはシナプスに限らず全身に出ていて、いろんな信号の伝達に関わる酵素なので、長期的に飲んでも大丈夫なのか、気になるところではあります。この試験期間ではとくに副作用は見つからないとのことでしたが。

2020年9月30日水曜日

Word が開けない「ファイルを開こうとしてエラーが発生しました」 Origin、EaseUSでも

メールで来たOfficeのファイルを開こうとすると 

 「ファイルを開くことができません。ファイル形式、またはファイル拡張子が正しくありません。」

「ファイルを開こうとしてエラーが発生しました」

「ファイルは破損しています」「データを保存するスペースがありません」

 などのエラーが出て、開けないことが今日も発生。先月も同じトラブルがおきて、あちこちサイトを探して修復したのに。

ただ、どうやったかを覚えてません・・・ 関連するサイトを調べても、セキュリティを外すなどのアドバイスが書いてあり、ちょっと今どきやばそう。

仕方なく、ブラウザの履歴で前回有効だったアドバイスを探したところ、こちらでした。

https://boxil.jp/beyond/a6764/

やはりこうやって貼っておかないとすぐ出てきません。この最初に書いてあるように、

プログラムとアプリ>Microsoft Office>アプリの変更>修復

するだけで、前回と同じように解決しました。このサイトには再起動するようにありますが、それも必要ありませんでした。

こんなことは以前はなくて、おそらくOSの更新との関連でしょうが、なんだろう?

ともかくも備忘録でした。


追記

Originという数値計算ソフトを良く使ってます。突然、ライセンスが確認できないので1週間で終了ね、というエラーが出てきました。何度も米国のOriginのサイトに行ってライセンスを一旦消してはオンにするという作業をしましたが、そもそもこのdeactivationが正しくライセンスのサイトに反映されないという妙な問題。

ふと上のOfficeのトラブルを思い出して、アプリのところから変更>修正を行ったところ、自動的に再インストールになり、しばらくすると、完了してライセンスのところに行きました。これでどうだとやってみると、今度は認証されました。

どうも、OSの更新でいくつかのアプリが影響を受けてるような気配。ほかにも出るかもしれないので要注意です。

追記2

不具合ではないのですが、ソフトから紛らわしいことを要求されるのでメモ書き。文科省も警告を発してるやっかいなランサムウェア対策には、オフラインでのまめなバックアップしかありません。これにはWindowsの機能もありますが、今はしらないけど、以前のは碌なものではありませんでした。そこで使ってきたのもちろんEaseUS todo Backup。バックアップしたものは確実に回復できます。ずっとフリーのを使っていて、ただ、それも悪いかと、購入はしました。このとき永続版を買ったつもりだったけど、なぜかライセンスが認証されなくなりました。結局同じ問題なのかな??

仕方なしにTrial版で30日間使ってましたが、期間が過ぎて立ち上がらなくなりました。どうするか。元々フリーで使えるのが売りだったわけで、ならばと、まずこのTrial版を削除して、新たにフリーのをダウンロードしてインストールしてみました。はたして、これで、これまでTrial版で作成していたバックアップファイルや設定が使えるか? 

やってみると、このフリー版でもTrial版とまったく同じようにこれまでの設定とファイルが使えて、定期的にバックアップすることができました。ありがたい。

有料のにするとほかの機能がつくようですが、バックアップにはあんまり関係なし。優れたソフトです。上の2つの問題とは関係ないと思ってメモ書きしましたが、そうでもないのかな。いろいろと出てきます。


2020年9月22日火曜日

保済丸・・PayPalでrefund

 長らく海外から物品を公私を問わず購入してきました。トラブルらしいトラブルといえば、英国のAbbexa Ltdという抗体メーカーからウサギ抗体を買おうとしたときに税関で動物由来のものだろうと輸入許可が下りず廃棄になったことぐらい。Abbexaの対応には腹立ちましたが、まあこれは抗体購入、特にウサギよりも大きな動物で作られた抗体につきもののトラブルではあります。これ以外、たとえば最近増えてきた中国からの購入では、大抵はAliexpressかAlibaba.comを経由して買うので、まず問題は起こりません。

そんなので油断してたのか、びっくりするような変なところにぶつかりました。買おうとしてたのは、保済丸 / ポーチャイピルPo Chai Pills という、香港で有名な生薬の胃薬。 Wikiにも英語版があります。食べ過ぎが続いて胃が疲れてきたりしたときに、この仁丹のような粒のつまった小さな一瓶を飲むと、そのときは爽快感などはないのですが、不思議と気がついたら回復させてくれます。大正漢方胃腸薬よりもずっと確実。

これはずっと昔、モントリオールでポスドクしていた頃に私の後任に来てくれた中国人が教えてくれたものです。彼はお母さんが病気がちだったそうで、少年時代には山を歩いて薬草を探したとかで、生薬のことにとても詳しい。以来、この薬は学会で海外に行くたびくらいに買ってましたが、このところ全然海外に行ってないので、さすがに在庫が尽きてきました。

北米のChina townで買うと10瓶入った一箱が3ドルくらいで買えますが、楽天やアマゾンだと1000円くらい。ばからしいなあとあちこち見てると、それより4割くらい安いところがありました。こちら。http://pochaipills.50webs.com/

本場香港のショップ。ここの正式な名称はFengshui Shop 、つまり風水店という、いかにもな名前のとこらしいけど、サイトにはたぶんどこにもでてません。何の疑いも持たずに購入手続きに入ってみようとクリックしたところ、購入確認もなしに、いきなりPaypalからの支払い完了通知が出ました。まあ、買うつもりだったので良いかとそのままにしてたところ、すぐにメールが来て、日本語も英語もありましたが、日本語はこんな風。

「こんにちは!  ありがとうございます!私達はすでにあなたの注文書を受け取りました!

 私達は発送致します、関連商品を:」

とあって、よかったと思ったら、

「加えて、2020年7月28日以降、ウェブサイトの限定的なサービスが提供されることをお知らせいたします。  ただし、注文はまだ倉庫に残っています。 この問題に取り組むための2つのオプションがあります。

1. 航空便が再開された場合は、2020年11月30日に航空便で郵送してください。 

2. Paypalからのリクエストに応じて全額払い戻しを行います。 ご不便をおかけして申し訳ありません。 健康で良い一日を。」

とあって、どうも、何らかの理由で今は発送できないらしい、香港だから、政治的なトラブルかなあと同情して、まあ、だけどキャンセルするしかないかと思い、refundを選択します、と英語で連絡したところ、

「Thank you for your support and consideration.

Full refund will be issued upon your request through PayPal.

Stay safe and have a good day.」

ときました。おかしいなあと思いつつも、PayPalに行ったところ、これがとってもわかりにくく、メッセージセンターのchatに日本語で書いたものの返事が来ない。ここはchatではなくメール代わりのものらしい。そういえば、以前もPayPalは英語でないと対応しなかったことを思い出して、英語で書いたら今度は翌朝に返事が来ていて、refundするなんてsellerがクリックするだけなんだけど、というやる気のない返事。

なんだか、面倒なことになりそうだと、金額が少ないから大したことではないもののとは思いつつもいやな感じがして、このshopにその旨をメールすると、今度は

「Thank you so much for your email.

Yes, please kindly file a dispute. We will then issue a full refund upon request.

Thanks again for your support and cooperation. Enjoy your day.」

とすぐに返事が来ました。PayPalからの意義申したてがこないとrefundしない、つまり自分からはrefundしないということ。

こりゃだめだとメッセージセンターで再度報告して聞いたところ、今度は問題解決センターから「クレームにエスカレート」するようにという連絡が来てました。ではとPayPalの問題解決センターに入って大分あちこち行きつ戻りつして、ようやく見つけたページで、これまでのメールのやりとりを添付して、これまでのやりとりを説明して、ここは妙だ、ということをPayPalに伝えたつもりでした。

ところが、このときどこをどう見落としたのか、shopの方への連絡を選択していたようで、このクレームがそのままshopに送られてしまいました。ま、そのまま書いただけなのでたいしたことないけど、これではらちあかんと、メッセージセンターに書いたものの、返信なし。

どうもここはだめらしいと、ちょうどここで月曜になったので、電話が使えるはずと思い出して、電話したところ、割とすぐにつながり、担当のChineseの人に説明しました。この件、どうもすでに手続きがされていたようで、これは異議対象になっていて、shopはrefundには応じたのだけど、送られてきた金額が少なくて、PayPalとしてはfull refundを要求しているところで、進展については連絡し、full refundするからあとは何もしなくていい、とのこと。ほっとしました。

その後2時間くらいで、shopが責任を認めてfull refundに応じた、というPayPalの通知が来て、無事解決しました。PayPalとのやりとりは電話してからはとってもスムーズでした。ただ電話以外は全部英語で、日本語は、少なくともかなり時間がかかりそう。これでは英語が苦手な人はPayPalはやめたほうがよいかもしれません。

この香港のショップ、サイトをよく見ると、怪しさ満載なのです。そもそもメールのアドレスがgmail。ショップの名前もわからない。PayPal払いを前面に出していて、だから大丈夫といってるけど、そもそもそこが怪しい。このサイトを今見ると、確かに、11月30日まで発送できないと書いてあります。これは私が見たときにあったのかどうか。あればさすがに気がつくだろうとは思ったものの、いずれにしても購入の時点で警告するべきこと。

このサイト、素人の作りで、おそらくネットで保済丸を検索した人を引っかけるためのものでしょう。日本人だと、PayPalに紛争を依頼するようにと言われてもメッセージセンターでは日本語ではまずレスポンスがこないし、disputeしろといわれても泣き寝入りする人が多いでしょう。それを狙ってるのかな。さっさと電話すればいいのだけど、Paypalのサイトをまじめに見てるとその選択がなかなか出てきません。それにいかにもつながりにくそうだし。

サイトをよく見るべきでした。PayPalのおかげで解決できましたが、Paypalは審査はしてないのかな。ここは海外に行って保済丸を知ってネットで買おうと思った日本人が引っかかってそう。それとも私だけ?


2020年9月17日木曜日

4桁のパスワード

昔のパスワードは簡単な覚えやすいものにするのが普通でした。古き良き時代。とはいえ、オンラインATMでありながら昔ながらの4桁の数字パスワードが健在なのが、地方銀行などのオンラインアカウント。4桁だと、どれかの番号に誰かがいるので、いわゆるリバースブルートフォース攻撃されたら、誰かの口座番号がハックされてしまいます。案の定、ドコモ口座をはじめとしてPayPayなどもなりすまし利用が広がってきてます。こののんびり感は別格にしても、Pinではともかく4桁の数字が普通です。

ではどのような4桁数字パスワードが使われてるのか。調べた論文が出てます。ケンブリッジ大のComputer labからのもので
A birthday present every eleven wallets?
The security of customer-chosen banking PINs
という題名。

ここで使われたデータは主にRockYouというsocial gamingから2009年に流出した3千2百万件ものパスワードと、iPhoneの開発者が出版した20万件のデータに基づいてます。古いものになりますが、この論文の主旨とはちょっと違って、意外と下の図が面白い。

頭の2桁と後半の2桁についてプロットしたものがこちら。
もし完全にランダムなら、平坦になるはず。スポットや線などの何らかのパターンは、意図的なパスワードです。この頃はまだ、パスワードに1234を使ってる人が多いことが、(12,34)の濃いスポットからわかります。また斜めの線は、2525等、xyxyのパターンです。左下が濃いのは、前半に00から30まで後半は00から12までを使う人がなぜか多いということです。前半が19と20が多いのは、自分か子供の生まれた年でしょうか。

また後半に10、11、12を使う人も多いのは横の帯が示してます。だけど、2512から2552までの線は一体なんだろう?

あちこちにスポットがでて、かんたんなところでは逆連番の4321が結構濃い。9876もあります。こんなのとは違って謎めいたスポットのいくつかについて、ネットでその解明がされてます。5683はラテン語圏でloveの隠語、5452はタガログ語圏で愛してますの隠語、とか。なんなの?

今ではもっと平坦になって、スポットも帯も消えているのでしょうか。メモ無しで誰でも記憶できるPWだと、これくらいになってしまうのなら、やはり別のステップを入れる必要がありそうです。